サイズ譜

 

前回からの続きです。

今回は、もう1種類の楽譜「サイズ譜」について解説します。

 

 

これは小節数のみを書いた、いわゆる「音符のない楽譜」です。


実際にはこんな感じのものです。

 

 

 

曲を練習していると

楽譜の内容ってある程度自然と覚えてしまうんですね。

 

なので、

 

楽譜を見ながら演奏する時って

「もう既に覚えてしまって、べつに見なくてもいい部分」まで、いちいち律儀に目で追ってしまっていること

 

こういったことがよくあるんです。

 

 

目で追う、ということは

当然のことながら、多少なりとも集中力を持っていかれていて

本来、曲の演奏そのものや

( 例えば指揮者やバンドメンバーが居る場合 ) そこに目を向けたり、意識を置いたりしたい部分が削られてしまう

ということになってきます。

 

 

 

実際、人間の情報収集の90%は視覚情報によるものとされていますので ( 聞いた話ですが (;´▽`A`` )

「楽譜を見ながら演奏する」ことと「楽器を見ながら演奏する」ことの差は

予想以上に大きいかも知れません。

 

 

 

ですので

「楽譜はできるだけ覚えてしまって、可能な限り見ずに演奏するのが望ましい」

これが本心であり理想的なのですが

 

「1曲まるっと暗記」

これもまた、かなりの時間と労力が必要なのも確かです。

 

 

 

「じゃあ、解らないところだけ見れるカンペがあれば良いんじゃないの?」

という発想で出来上がったのが、この「サイズ譜」という名前の「カンペ」

 

 

 

この白紙に「楽譜の、まだ覚えきれていない部分」だけを

自分自身で書き足します。

 

別に音符ではなく、カタカナで「タカタカタカトン」とかでも良いとも思いますし

 

アイデア次第で「強弱」や「アーティキュレーション」「注意点」など

何でも良いと思います。

 

 

そして「覚えきれた部分は順次消していく」というのも良い方法かも知れません。

 

 

 

なにはともあれ

既に知っている情報も、楽譜を見なきゃわからない部分も混在している「楽譜」よりも

欲しい部分だけにフォーカスして記載してある「メモ」のほうが

結果としては覚えやすく、丸暗記にかかる時間も労力も格段に少ないです。

 

 

 

前回の記事と同じことを言ってしまいますが

ホント「急がば回れ」だと思います。

 

楽譜なんて覚えてしまって

曲そのものに集中して演奏できるほうが、より一層音楽を楽しめますし

何より、意識が音楽そのものや楽器に向かっていますので、演奏の質もかなり変わってきます。