形だけのレッスンはしません

 

「基礎練習」のところに記載している一文です。



形だけって何のこっちゃ?
...と思われる方も多いかと思います。


まず、こちらをご覧ください。

 


だいたいどこのドラム教室でも
最初のほうのレッスンでほぼ確実に行う
「エイトビート」というリズムパターンです。


ドラム教室に通われている方でしたら
既にお馴染みのアレです!


このリズムパターンの叩き方について
教室の多くは右手(ハイハット)から始めます。
そして、それを基準にして
ここにバスドラムやスネアを足して行きます。


そして、それが出来れば
右手の担当楽器を変更したり
バスドラムの音を足したり
フィルインを叩いてみたり...

という風に、どんどん進んで行きます。


これこそが、いわゆる「形だけ」の状態そのものです。
叩けりゃそれで良い。
要するに、中身がスッカスカ。


エイトビートの場合、
そのリズムの根幹はスネアとバスドラムにあります。
ハイハットは、本来その合間を埋める「フィール」
という部分を担当する、いわゆる少々サブ的な
立ち位置の楽器です。(ものすごく端的に言ってます。)


既にこの時点で考え方が逆なんです。
サブを軸にして根幹をぶら下げていますので。




続いて質問です。

リズム構築について説明出来ますか?
カウントはどういう風に取ればいいですか?
またその根拠は?
「フィール」について説明出来ますか?
なぜスネアが2・4拍に入っているのかご存知でしょうか?


形だけのエイトビートをなぞって
そのリズムの構築や、重要な部分には触れて貰えない。
そんなレッスンを「形だけ」と言わずして
何と呼べましょう。


当教室でも同様に「8ビート」は
レッスンの初期で取り扱います。


ただ、

・拍子のとりかた、4分音符と拍子
・拍子とベーシックリズムの関係
・バックビートについて
・ベーシックリズムとフィールについて
・フィールを交えたカウント方法
・各楽器の音色と鳴らし方について
・楽器間のバランスについて
・楽曲からのフィールの取り方
・音楽的観点から必要とされる基礎的項目について


最低限でもこのあたりまではやります。
必要な事ですので。


なぜそこまでするのか?
理由は簡単です。
結果に歴然の差が出るからです。


時間かかるんじゃないの?
かかります。寧ろ時間をかけるべき事項と考えます。


難しいんじゃないの?
全くそんな事はありません。
当教室の生徒さんほぼ全員がこの事を理解し
説明出来るまでに至っています。


正直、レッスンにおいて
ここまで事細かに進めて行く事については
かなり不安がありました。

所詮なんだかんだ言って商売ですから
これが原因で、レッスンがつまらなくなって
生徒さんが続々と辞めてしまって
アルバイト生活になる覚悟もありました。


ですが、こっちに舵を切った結果
生徒さんからは
「リズムが分かりやすくなった」
「ドラムが叩きやすくなった」
「なんか色々見えてきて楽しくなった」

と、意外なほどに嬉しいお声をたくさん頂きました!
めちゃくちゃ嬉しいです!
とても励みになります!


少しでも伝わりやすく、少しでも分かりやすくなれる様に
これからも精進します!